2012/06/23号 

型押し

  
   
ナンはウイグル人にとって欠かすことの出来ない食品の一つです。
小麦粉を主材料として玉ねぎや卵・ゴマ等が加えられ、
トヌルと呼ばれる窯で焼き上げられます。材料や作り方により何種類にもなります。
 
そのナンに彩りを添える道具がこのウイグル語でتۈكچە/トゥクチェ※1と呼ばれる型押しです。
以前シルクロードを旅行していてバザールでこの道具を見つけた時、
ナンを舌と目で味わうウイグル人のこの素敵な文化に心を奪われてしまいました。
※1呼び方は様々あり、他にتۈكۈچトゥキュチ・چەككۈچチェッキュチとも呼ばれます。 
 
 
 
型が押されて焼き上がったアク・ナン
表面にはみじん切りの玉ねぎとゴマがかかっている
 
 
剣山のような仕組みでたくさんの針が様々な模様を描くように配列されている
 
 
実に模様が多種類だったので、先日ウイグル人の友人に
「用途によって使い分けたりするの?」
と聞いてみましたが、特にルールはないようです。
家でナンを焼くときなどは各自思い思いに模様をつけているのでしょうか。
私はこうした瞬間にいつもウイグル人の芸術的センスに惚れ惚れしてしまいます。
 
 
  
星や花やいろいろな模様で売られている
 
 
 
 
また模様だけでなく持ち手部分も美しく掘られています。
写真中央のトゥクチェはカシュガルでお土産用に売られていたもので、
花が描かれ、持ち手も凝った形状で「美しいカシュガル」という文字入りでした。
 
 
 
実はこのような形状で売られているのはここ10数年の話で、
以前は針ではなく、にわとりの羽を束ねたものだったそうです。
その当時旅をした経験を持つSEYNAメンバーより当時の貴重な写真をいただきました。
 
 
 
 
 1980年代のトゥクチェ
 
現在ではこのタイプを街中で見かけることはできませんが、
木製のタイプならウルムチやカシュガルなどのバザールで
比較的簡単に見つけられると思います。
旅の予定がある方はぜひバザール散策で見つけてみて下さい。
 
今後私たちの料理教室でも、この型押しを使ってナンを焼いてみようと計画しています。
見た目にも美しい焼きたてのナンを片手に素敵な時間が流れることを
今から想像しています。こちらのイベントもお時間がある方は是非お越し下さい。
 

   

 
  
 
 
 
 
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